今年も博多の暑い夏がやってきました!御神入れを終えた飾り山が7月1日から一斉に各会場で公開されています。すでに観に行かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。7月15日の追い山でフィナーレを迎える博多祇園山笠。舁き山も10日から始まります。
そこで、今回は飾り山の各会場からピックアップして山笠について熱く語ってみました!
博多祇園山笠はこんなお祭り
毎年7月1日から15日にかけて開催される博多祇園山笠は、博多の総鎮守・櫛田神社に奉納される神事で、鎌倉時代の1241年から780年以上の歴史を誇る伝統的なお祭りです。このお祭りは、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
博多祇園山笠は男達が山を舁く「舁き山笠」と「飾り山笠」に分かれており、高さ10mを超える巨大な飾り山は、歴史上の人物や伝説、アニメキャラクターなどを題材にした人形などで豪華絢爛に飾り付けが施されています。
一方、舁き山の高さは5~6m程で、重さは約1トン程。その山を男衆が担いで櫛田神社から須崎町の廻り止め(石村萬盛堂横)までの約5.5kmのコースを疾走します。博多には「流」と呼ばれる地域のグループがあり、その流ごとに舁き山笠を制作し、速さを競い合います。
山を舁く男達の男前っぷりが増し増しになるのは、山笠あるあるです☺
祭りのクライマックスは7月15日の午前4時59分にスタートする「追い山笠」で、沿道には多くの観客が詰めかけ、山を舁く男達の「オイサ!オイサ!」という掛け声や飛び交う「勢い水」によって、街全体が熱気に包まれます。
毎年、櫛田神社の桟敷席は15分程で完売するほどの人気ぶり!一度観たらその熱気にハマる事請け合いです☺
山笠が2倍楽しくなる!博多祇園山笠の過去記事はこちら!
博多祇園山笠のスケジュール
7月1日
・当番町お汐井取り (夕方): 各流の当番町が箱崎浜まで走り、身を清める「お汐井」(真砂)を持ち帰る
・飾り山笠一斉公開: 市内各所(2025年は13箇所)に絢爛豪華な飾り山笠が公開
7月9日
・全流お汐井取り (夕方): 全ての流の舁き手が揃い、締め込み姿で箱崎浜へ向かってお汐井を取り、筥崎宮や櫛田神社に参拝
7月10日
・流舁き: 各流の舁き山笠が、それぞれの流の区域内を舁き回る神事。本番に向けて初の本格的な試し舁き
7月11日
・朝山笠 (午前5時から6時頃): 早朝に各流の区域内を舁き山笠が運行。この日は、長年の功労者や子供達が山笠に乗せてもらえることもある
・他流舁き (夕方): 各流の区域外に出て、他の流の区域を舁き回る「相互表敬訪問」のような行事
7月12日
・追い山笠馴らし (15時59分開始): 最終日の「追い山笠」のリハーサル。本番よりも1km短い約4kmのコースを全力で舁き、本番さながらの迫力を味わえる神事
7月13日
・集団山笠見せ (15時30分開始): 呉服町交差点から福岡市役所前までの約1.3kmの区間を、全流の舁き山笠が勢揃いして舁き進む。那珂川を越えて福岡部へ舁き入れるのはこの日だけ。
7月14日
・流舁き (夕方): 各流の区域内を舁き回る追い山の前の最終調整
7月15日
・追い山笠 (4時59分開始): 博多祇園山笠が最高潮に盛り上がるクライマックス。一番山笠は櫛田入りの際に「博多祝い唄」を歌い、その後八番山笠までの各流が5分おきに出発する
飾り山の設置場所一覧
見ることを楽しむ「静」の山笠ともいえる「飾り山」は祭りの期間中、市内の各所(2025年は13か所)に設置され、その美しさを競い合います。
飾り山の設置場所は
二番山笠 中洲流(中洲4丁目、ホテルリソルトリニティ博多前)
八番山笠 上川端通(走る飾り山)
九番山笠 福岡ドーム(マークイズ福岡ももち2F)
十番山笠 博多駅商店連合会(JR博多駅前)
十一番山笠 キャナルシティ博多
十二番山笠 川端中央街
十三番山笠 ソラリアプラザ
十四番山笠 新天町
十五番山笠 博多リバレイン
十六番山笠 天神一丁目
十七番山笠 渡辺通一丁目
番外 櫛田神社
となっています。
飾り山笠いろいろ
櫛田神社
櫛田神社 入口
すでに山笠の活気を帯びてきた櫛田神社では、奉納された献燈がズラリと神社を覆っており、川端通商店街もすっかり山笠ムードでした。撮影の前にまずは参拝させていただきました。
櫛田神社 拝殿
今年も太鼓の音で迎えていただけた縁起の良い1日でした。名前と住所、日頃の感謝をお伝えし、飾り山を拝見!
今年は女装して熊襲健に切りかかる日本武尊
櫛田神社の今年の表は「倭建之西征」で、女装して熊襲健を討伐する日本武尊がモデルとなっており、見送り(裏)は「船弁慶」となっています。櫛田神社の飾り山は6月30日に御神入れが行われました。
川端通商店街
川端通商店街入口
川端通商店街では2箇所設置されており、川端中央商店街側の十二番山笠と上川端商店街側の八番山笠が一般公開されています。
お店も山笠グッズが並ぶ
表は「源平盛衰扇の的」
川端中央商店街側の十二番山笠の表は、「源平盛衰扇の的」で、源氏方の那須与一が平家の扇の的を射落としたという源平合戦でも有名な1シーンです。見送り(裏)はKBCの「つくろう、ユニークな未来。」となっています。
今年の「走る飾り山」(八番山笠)は、表が「ヤマタノオロチ」で、見送り(裏)は「推しの子」です。こちらも大迫力ですよ!
新天町
新天町も夏!
天神のど真ん中にある新天町も活気に溢れ、夏の雰囲気に満ちていました!時計台の所まで行ってみます。
ちょうど12時の鐘を鳴らすメルヘンチャイム
たまたま12時ちょうどに差し掛かり、メルヘンチャイムが美しい鐘の音を響かせていました!飾り山はこの前に設置されています。
新天町の裏の飾り山はサザエさん一家!
新天町商店街の表の飾り山は「月華かぐや乃泪」で、裏はサザエさん一家でした!かぐや姫の飾り山も素晴らしいです!
マークイズ福岡ももち
この日はホークスの観戦に訪れる人も多かった
土日で活気のあるショッピングモールの「マークイズ福岡ももち」の2Fにも飾り山が設置されていましたよ。こちらはどんな感じでしょうか。
九番山笠の表は「鷹軍団唯一無二」
みずほ福岡PayPayドームのお隣というだけに、表はホークスの飾り山でした。ここは他とは違う面白さがありますね。今年はホークスの誕生から20周年!何としても勝ってもらいたいものです。
そして裏は「蒙古来」
裏は福岡とは切っても切り離せない元寇の様子を描いた「蒙古来」です。文永の役から750年以上が経過した今も、鎌倉時代の先人達が命をかけて守り、乗り越えた歴史は連綿と語り継がれてきました。
文永の役から7年後の弘安の役では、博多の海岸に陣を敷いていた伊予水軍の大将・河野通有がどの船に敵の大将が乗っているのか分からず迷っていたところ、一羽のシロサギが矢を咥えて飛び立ち、ある一隻の船の上に矢を落としたことから敵将を捕らえることができたという逸話が残っています。
さて、全ての飾り山を紹介したいところですが、山笠の熱い熱気は伝わったでしょうか?これから15日までの追い山ならしや集団山見せ、追い山笠も楽しみですね!ここからも博多の街を盛り上げて行きましょう!
山笠が2倍楽しくなる!博多祇園山笠の過去記事はこちら